top of page
mynameistaisei6

東海大学での学び

東海大学体育学部へ編入学して気づけばすでに3ヶ月が過ぎようとしています。非常に忙しい毎日ですが、それと同時に本当に充実した時間を過ごすことができています。


今回は私が大学で学んだことと、自分の今までの経験を振り返りながらみなさんに共有したいと思います。


東海大学体育学部の授業には体育・スポーツ総論という、私が一番好きな授業があります。この授業は、柔道や陸上などスポーツの世界で活躍された方々が、これまでの経験から学んだことを14回の講義を通して私たち学生に共有するという授業です。いわば科学における“経験知”を教えてもらうものです。


教授を紹介すると陸上の高野進さん、バスケットボールの陸川章監督、柔道の井上康生さんといったすごい方々ばかりで、言葉一つひとつに重みがあります。


高野進先生は「競技スポーツは内発的な動機から営まれ、また社会的な活動である。競技スポーツは人々に感動を与える意義がある。オリンピックの時に色々なプレッシャーや期待があったものの、最後はオリンピックにでたいという個人の意思に基づいて競技をしていた。」とおっしゃっていました。


私自身、この社会的な活動という側面になかなか気づくことができていませんでした。テレビでオリンピックやラグビーワールドカップを見た時、いつも感動をもらい明日を頑張る活力になっていました。しかしながら、日本ではまだまだマイナースポーツであるアルペンスキー、そして自分の今ある競技力に社会的な力がどこまであるのだろうかと悲観的に捉えて考えていました。


この話を聞いたこと、そして2年間コーチをさせていただいたことで、この心のモヤモヤが解消されました。どんなスポーツにも、どんなレベルの大会にも感動を与える力があります。


自分の後輩がインターハイや全中、インカレで活躍する姿は、地元の人々に感動を与えています。また小学生がスキーの大会や練習で、無我夢中に取り組む姿にはいつも心を打たれていました。


「できない言い訳を探すのではなく、やりたいことをやり抜く」という心の純粋さも後輩から教わりました。


さて次に、バスケットボール部監督の陸川先生から教わった言葉を紹介します。どれも大好きな言葉ばかりで全てを紹介したいのですが、今回は2つにしようと思います。


「チャンスの神様は前髪しかない」

という言葉です。


「しっかりと準備をしている時はチャンスの神様が現れた時、その前髪を捕まえて掴み取ることができるが、準備をしていないとチャンスの神様が前を通り過ぎ、気づいた時には髪の毛のない後ろ頭となっていて引っ張りたくても引っ張れない」ということだそうです。


陸川先生もこの経験をたくさんしたそうです。私もすごく共感できます。大学1年生のとき、練習環境を整えられず、1シーズンを棒に振った失敗がありました。その失敗を生かし、とにかく準備をしました。最初はなかなか上手くいかなかったのですが、ある時私の恩師の一人である渡邊拓也さんから「フランスにいってオーサトゥースと練習しないか?」と声をかけられました。

私は「お願いします!」と即答。


このチャンスが幸いし、そのシーズンは全日本で2位になることができました。もし、一生懸命にスキーと向き合っていなかったらこのチャンスを逃していたのかもしれません。


2つ目の言葉が「リーダーに求められる資質はチームに安らぎと希望を与えること」というものです。チームがうまくいくサイクルというものが科学的に証明されています。


信頼性→心の平穏→行動の積極性→結果

というサイクルです。どこの大学だったか忘れてしまいましたが、アメリカでの研究結果です。


もし結果から入ってしまうと、お互いがギクシャクしてしまい、上手くいかなくなってしまいます。そうではなく初めは、互いと打ち解け親密度を上げることによって行動に積極性が生まれ、結果として成績が向上するといった循環です。


私もいつかは指導者になりたいという思いがあります。上から押さえつけるのではなく、選手の心に安らぎと希望を与えられる存在になりたいとおもっています。


次に井上康生先生がおっしゃっていた言葉を紹介します。


それは「自分の人生設計やビジョンを掲げる時、自分は何をしたくてどうありたいのかという主体性を持って決めることが大事」といったことを言っていました。


この言葉から人生を生きていくなかで、改めて自分が好きなこと、一生懸命になれることを仕事として選択することが重要だと学びました。


では最後に、体育スポーツ総論ではないのですが


“禅宗”


について勉強する機会がありましたのでそれを紹介します。


私は仏教が好きです。禅宗も仏教の宗派の一つですが、これは現代の社会において大変な影響を及ぼしたものです。


それは皆さんが使っているiPhoneです。

スティーブ・ジョブスは禅宗の教えを非常に大切にしていたようです。


禅宗は煌びやかな表面上の美しさではなく、物事の内側にある本質的な美を追求しています。常に物事は変わりゆき同じものは存在しない。根本的実在生はないという無常が禅宗の特徴です。


Appleの製品も無駄を最大限に削り落とした美しさがあります。この考えはスポーツでも言えるのではないかなと思っています。


私は競技をしている時に感じていた楽しさは「淡々とした日常」から感じていました。わずか1日のために残りの364日を費やし、準備を整える時間は一見地味で辛いようにも見えるかもしれませんが、そんな時間がこの上なく楽しくて愛おしい物なのです。


これが今大学で学んだことの一部です。

他にもたくさんの学びと成長を感じて今を生きています。


最後に一言


「迷った時はね、どっちが正しいかなんて考えちゃダメ。どっちが楽しいかで決めなさい。」


宇宙兄弟 金子シャロン



閲覧数:14回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page